Proof of Solvencyの対象範囲
当社のすべてのユーザーおよびアカウント、FTX JapanまたはLiquid JapanにあるアカウントすべてがProof of Solvency(支払い能力証明)の対象に含まれます。
最初に以下がProof of Solvencyの対象範囲に含まれます
BTC
ETH
JPY*
*当社は、資産の分別管理のために利用する信託口座において、お客様の米ドル残高相当額を日本円で分別管理しています。このため、米ドルは現在のところProof of Solvencyの対象外としています。これは、2023年8月時点で、米ドルを含む外国通貨には対応したサービスが提供されていないという制約があるためです。なお、分別管理されるべき米ドル残高に相当する日本円の金額は、三菱UFJ銀行が発表する公表仲値(TTM)レートを使用して毎日再計算しています。
Proof of Solvencyの公表頻度
Proof of Solvency(支払い能力証明)のスナップショットは日本時間の火曜日の午前に行われます。スナップショットに使用される正確な時刻はウェブ上で確認できます。Proof of Solvencyの結果は、水曜日中にLiquidの画面とブロックチェーン上で公開され、確認することができます。
当社とお客様の信頼を築くProof of Solvencyの役割
ブロックチェーン技術は、社会の投資、取引、貯蓄、価値の伝達方法を革新する可能性を秘めています。しかし、暗号資産取引所ではその可能性を十分に活かせていないことがあります。主な課題の一つは、透明性の不足や、取引所が顧客の資金をどのように扱っているかについて信頼性が低い点にあります。
そこで、当社は、Proof of Solvency(支払い能力証明)を導入し、当社の預り資産の管理方法の中核に据え、これまでの暗号資産取引所における管理方法の改善に取り組んでいます。以下が当社での取り組みです。
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定期的に、当社の準備金がお客様からお預りしている資産を上回っていることを裏付ける暗号技術による証拠を公表する。
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ブロックチェーン技術や暗号技術(デジタル署名、マークルツリー、ゼロ知識証明、オープンソース)を活用して、お客様との信頼関係を高める。
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各々のお客様が、自分の預け入れた残高が当社の取引所に確認され、預り資産の総額に含まれていることを知るための使いやすいツールを提供する。
Proof of Solvencyは法令で求められる要件ではありませんが、当社は、暗号技術を利用した証明を活用することにより、お客様および暗号資産のエコシステム全体に以下のような重要な価値をもたらすものと考えています。
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信頼性を高める Proof of Solvencyは、資産の管理状況の透明性を高めることにより、ユーザーによる暗号資産取引所に対する一層の信頼を勝ち得るものとなります。
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暗号化された証明 お客様や第三者が検証することが可能で、改ざんや不正行為に頑健です。
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リスクの軽減 Proof of Solvencyにより、取引所がお客様からお預かりしている資産に対応する資産を十分に保有していることを証明し、債務超過のリスクを軽減できます。これにより、予期せぬ損失やお客様の引き出し制限の可能性が低くなります。
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コンプライアンスの向上 一般的に、当局は暗号資産取引所や金融機関に対して、一定の支払い能力を維持することを求めています。 Proof of Solvencyは規制に適合していることを証明する一助となります。
革新的な暗号化技術と数学的証明の技術を活用することで、暗号資産に関連する多くの問題を解決し、ブロックチェーン技術が持つ潜在的な力を十分に引き出し、社会に利益をもたらすことができます。特に、Proof of Solvencyに関する暗号学的な証拠は、私たちの考えでは、従来の「信頼してください」といった単純な主張や紙の証明書よりも、すべてのお客様や関係者にとってはるかに価値があり、有益な情報を提供できるものであると考えています。さらに、暗号技術による証明は暗号資産取引所だけでなく、今後は伝統的な金融資産等を取り扱う金融機関にも適用できるものと考えています。